プレスリリース October 23, 2024

ドイツ銀行、2024年第3四半期において税引前利益23億ユーロを計上

約440百万ユーロのポストバンク関連の訴訟引当金の一部戻入れと、営業モメンタムに牽引され、2024年第3四半期の利益は増加

  • 税引前利益は23億ユーロ、税引後利益は17億ユーロ
  • 税引後RoTE1は10.2%、費用収益比率は63%

ポストバンク関連の訴訟引当金の戻入れを除く営業業績は、前年同四半期から増加し、第3四半期として過去最高を記録

  • 税引前利益は6%増加し、18億ユーロ、税引後利益は8%増加し、13億ユーロ
  • 税引後RoTE1は前年同四半期の7.3%から上昇して7.6%、費用収益比率は前年同四半期の72%から低下して69%

持続的な収益の伸び率および事業成長

  • 純収益は、前年同四半期から5%増加し、75億ユーロ
  • 手数料およびフィー収益は、前年同四半期から5%増加し、25億ユーロ
  • 純資金流入は、プライベート・バンクおよびアセット・マネジメント全体で270億ユーロ

営業コスト管理を継続

  • 調整済コストは、前年同四半期から2%増加して50億ユーロとなり、3四半期連続で2024年の四半期ガイダンスに沿った水準を達成
  • 利息以外の費用は、前年同四半期から8%減少して47億ユーロ、ポストバンク訴訟引当金の戻入れを除く場合には前年同四半期と横ばいの52億ユーロ

普通株式等Tier1(CET1)資本比率は、13.8%に上昇

  • 追加の自社株の買戻しの承認を申請中

信用損失引当金は、494百万ユーロ

  • ベースラインとなる資産の質は安定的に推移
  • 一時的な影響は、今後数四半期で緩和される見通し
  • 商業用不動産引当金は、2024年第2四半期から34%減少

2024年年初からの9カ月間における堅調な業績

  • 税引前利益は、前年同期から5%減少して47億ユーロ、ポストバンク買収訴訟引当金(以下「訴訟の影響」といいます。)を除く場合には13%増加して56億ユーロ
  • 純収益は、2024年通年のガイダンスに沿って、3%増加して229億ユーロ
  • 調整済コストは、2024年のコストガイダンスに沿って、1%減少して151億ユーロ
  • 利息以外の費用は、3%増加して168億ユーロ、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には2%減少して158億ユーロ
  • 税引後RoTE1は、前年同期の税引後RoTE17.0%と比較して6.0%、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には7.8%
  • 費用収益比率は、前年同期の費用収益比率73%と比較して73%、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には69%

チーフ・エグゼクティブ・オフィサーのクリスティアン・ゼーヴィングは、「この3カ月間で旧来の訴訟案件の解決に向けた重要な進展を遂げるとともに、業績において過去最高の第3四半期利益を達成しました。」とコメントしました。「これは、ドイツ銀行の強固な事業基盤、ビジネス全体にわたる好調な成長へのモメンタム、継続的なコスト管理を反映しています。当行はグローバル・ハウスバンクとして今日の不確実な環境下で顧客をサポートするための理想的な基盤を築き上げ、これにより、当行が今後も収益性の高い成長への道を歩み続け、当初の目標を上回る株主配当を実現できると確信しています。また当行は現在、追加の自社株の買戻しの承認も求めています。」

ドイツ銀行(銘柄コードXETRA:DBGn.DB/NYSE:DB)は、本日、2024年第3四半期における23億ユーロの税引前利益の計上を発表しました。これは、前年同四半期から31%の増加となりますが、当行のポストバンクAGの買収に関連する和解の進展による約440百万ユーロの訴訟引当金の一部戻入れを含みます。ポストバンク訴訟引当金の戻入れを除く税引前利益は、18億ユーロとなり、2023年第3四半期における17億ユーロの税引前利益から6%増加、第3四半期としては過去最高となりました。税引後利益は、前年同四半期から39%増加して17億ユーロですが、ポストバンク訴訟引当金の戻入れを除く場合の税引後利益は、13億ユーロで前年同四半期の12億ユーロと比較して8%増加となりました。

2024年第3四半期の税引後平均有形株主資本利益率(RoTE)1は10.2%ですが、ポストバンク訴訟引当金の戻入れを調整した場合には7.6%となり、前年同四半期のRoTE17.3%と比較して上昇しました。税引後平均株主資本利益率(RoE)1は、前年同四半期の6.5%に対し、9.1%となりました。費用収益比率は63%ですが、ポストバンク訴訟引当金の戻入れを調整した場合には69%となり、前年同四半期の費用収益比率72%から減少しました。

2024年年初からの9カ月間の税引前利益は、前年同期から5%減少して47億ユーロですが、2024年年初からの9カ月間のポストバンク訴訟の影響約900百万ユーロを除く場合には、前年同期から13%増加して56億ユーロとなりました。税引後利益は、前年同期の税引後利益が35億ユーロであったのに対し、8%減少して32億ユーロ、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には、14%増加して39億ユーロとなりました。税引後RoTE1は6.0%ですが、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には7.8%となり、前年同期の7.0%を上回りました。税引後RoE1は、前年同期の6.3%に対し、5.4%となりました。費用収益比率は73%ですが、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には69%となり、前年同期の73%から改善しました。

チーフ・ファイナンシャル・オフィサーのジェームス・フォン・モルトケは、「2024年年初からの9カ月間の業績は、ドイツ銀行の経営力を明白に示しています。」とコメントしました。「当行は一貫して、収益の成長とコスト管理の両面で計画どおりにガイダンスを達成してまいりました。当行の資本およびバランスシートは強固であり、貸出金残高全体の質は引き続き堅調です。このことは、将来に向けて、当行が2024年の収益ガイダンスである300億ユーロを達成する上で自信となりました。また、継続的な収益モメンタム、コスト効率、資本の強化および信用損失引当金の縮小により、当行が2025年の目標の達成へ向けて、着実に前進していると考えています。」


グローバル・ハウスバンク
戦略の継続的な実行

ドイツ銀行は、2024年第3四半期において、加速したグローバル・ハウスバンク戦略をすべての側面で進展させました。

  • 収益の伸び率:2024年第3四半期の収益は、前年同四半期から5%増加の75億ユーロとなり、手数料およびフィー収益が5%の伸びとなった他、主要な銀行業務セグメント2における純利息収益も、前年同四半期と比較してほぼ同水準でした。2021年通年と比較した過去12カ月間の当行の複合年平均収益の伸び率は、2024年第3四半期末現在で5.6%となり、5.5%から6.5%の間へと引き上げた当行の目標範囲内となりました。
     
  • 業務効率:当行は、ドイツのプラットフォームの最適化および特に顧客対応外の業務の従業員削減を含む、25億ユーロの業務効率化プログラムをさらに進展させました。2024年第3四半期においてはこれまでの施策の完了により実現した、または見込まれる費用削減の総額は、すでに実現した費用削減15億ユーロを含め17億ユーロに達しました。従業員削減の累積合計は、2024年末までの計画全体の90%を超える約3,300名の従業員(常勤相当)となりました。そのうち600名は2024年第3四半期に削減され、さらに、2024年年初からの9カ月間において、外部契約スタッフは、主に内部雇用に置き換えるかたちで約1,400名が削減されました。
     
  • 資本効率:ドイツ銀行は、2024年第3四半期において、データおよびプロセスの改善により、RWA相当額でさらに30億ユーロの利益を計上しました。その結果、資本効率化施策によるRWAの累積削減額は220億ユーロに達し、2025年末までに250億ユーロから300億ユーロの範囲へと引き上げた当行の目標に向けて、さらなる進展を示しました。ドイツ銀行は、この目標を上回るため、さらなる機会を追求し続けます。


収益:2024年のガイダンスに向けて順調に推移

2024年第3四半期の純収益は、2023年第3四半期から5%増加して75億ユーロでした。手数料およびフィー収益は、フィーおよび手数料ベースの事業の堅調な業績を反映して、前年同四半期から5%増加して25億ユーロとなり、主要な銀行業務セグメント2の純利息収益は、金利の正常化が予想どおり進む中でほぼ同水準でした。2024年年初からの9カ月間の収益は、3%増加して229億ユーロとなりました。これは手数料およびフィー収益が9%増加して77億ユーロとなったためで、当行の2024年通年のガイダンスである約300億ユーロに向けた期待どおりの進捗を遂げています。

当行の中核ビジネスの収益の推移は、以下のとおりです。

  • コーポレート・バンクの純収益は、2023年第3四半期から3%減少して18億ユーロでした。純利息収益は、預金マージンの正常化を反映して、前年同四半期からわずかに減少して12億ユーロでしたが、預金高の伸びおよび貸出金純利息収益の増加により大半が相殺されました。手数料およびフィー収益は、機関投資家向けサービス事業の成長により、4%増加して611百万ユーロとなりました。コーポレート・トレジャリー・サービスの収益は、前年同四半期から3%減少して10億ユーロでしたが、機関投資家向けサービスの収益は、3%増加して485百万ユーロとなりました。ビジネス・バンキングの収益は、前年同四半期の堅調な水準と比較して純利息収益が減少したことを反映して、前年同四半期から9%減少して328百万ユーロとなりました。2024年年初からの9カ月間の純収益は、3%減少して56億ユーロとなりました。コーポレート・トレジャリー・サービスの収益は5%減少して32億ユーロとなりましたが、機関投資家向けサービスの収益は5%増加して15億ユーロ、またビジネス・バンキングの収益は5%減少して10億ユーロとなりました。
     
  • インベストメント・バンクの純収益は、債券および為替(FIC)ならびにオリジネーションおよびアドバイザリーの双方の成長により、2023年第3四半期から11%増加して25億ユーロでした。FICの収益は、好調な不良債権業務およびこれまでの期間の投資を反映したフロー・ビジネスの継続的な成長により、クレジット・トレーディングの収益が大幅に増加したため、11%増加して21億ユーロとなりました。エマージング・マーケッツの収益も、全地域で伸びたことを反映し、大幅に増加しました。スポット取引業務の継続的な伸びに支えられて外国為替収益が増加した一方、金利の収益は、引き続き不透明な市場環境において前年同四半期から減少しました。資金調達業務における収益は、前年同四半期からほぼ同水準となりました。ドイツ銀行は、年初から当四半期末までドイツにおいて第1位を維持しており、オリジネーションおよびアドバイザリーの収益は、全ビジネスラインの成長により、前年同四半期から24%増加して401百万ユーロでした。債券オリジネーションの収益は、業界の手数料プールの拡大を反映して20%増加し、アドバイザリーの収益は、先行投資の恩恵を受けた事業による市場シェアの拡大(出所:ディールロジック)を反映して、前年同四半期から32%増加しました。2024年年初からの9カ月間のインベストメント・バンクの収益は、主にオリジネーションおよびアドバイザリーの収益が58%増加して15億ユーロとなったことによって、12%増加して82億ユーロとなりました。世界的に拡大するオリジネーションおよびアドバイザリーの手数料プールにおけるドイツ銀行のシェアは、2023年通年と比較して約50ベーシスポイント上昇しました(出所:ディールロジック)。FICの収益は、クレジット・トレーディングの増加に牽引された資金調達業務を除くFICの成長により、5%増加して67億ユーロとなった一方、資金調達業務における収益も5%増加して24億ユーロとなりました。ユーロマネーの「2024年FXアワード」において、ドイツ銀行は西ヨーロッパおよびアジア太平洋の両方について「ベスト・FXバンク」に選出されました。
     
  • プライベート・バンクの純収益は、前年同四半期からほぼ横ばいの23億ユーロでした。金利が安定している環境下において、純利息収益は6%減少しましたが、これは、利息以外の収益の拡大を目指すプライベート・バンクの戦略を反映した投資商品の成長によって一部相殺されました。パーソナル・バンキングの収益は、前年同四半期から5%減少しました。これは、欧州中央銀行(ECB)による最低準備金報酬の廃止が一因となったヘッジ費用および資金調達コストの増加ならびに貸出金収益の減少を反映したものであり、マイナスの非経常的な影響を一部反映しています。これらの影響は、預金収益の増加により一部相殺されました。ウェルス・マネジメントおよびプライベート・バンキングの収益は、貸出および投資商品の両方における2桁の増加が預金収益の減少を上回ったため、前年同四半期から5%増加しました。運用資産は、さらに130億ユーロ増加しましたが、これには80億ユーロの純資金流入が含まれ、その内訳は預金が50億ユーロおよび投資商品が30億ユーロでした。2024年年初からの9カ月間のプライベート・バンクの純収益は、前年同期から2%減少して70億ユーロでした。パーソナル・バンキングの収益は、前年同期から6%減少して39億ユーロとなりましたが、ウェルス・マネジメントおよびプライベート・バンキングの収益が3%増加して31億ユーロとなったことにより一部相殺されました。運用資産は6,250億ユーロに増加して過去最高水準となり、2024年年初からの9カ月間において470億ユーロ増加しましたが、これは2023年年初からの9カ月間における170億ユーロから増加した270億ユーロの純資金流入が一因となりました。
     
  • 2024年第3四半期のアセット・マネジメントの純収益は、2023年第3四半期から11%増加し、660百万ユーロとなりました。マネジメント・フィーは、6%増加して626百万ユーロとなりましたが、これはアクティブ商品およびパッシブ商品の両方によるもので、パッシブ商品への継続的な資金流入も一部反映しています。運用報酬および取引手数料は、オルタナティブ運用業務における報酬の減少により、前年同四半期の19百万ユーロから減少して12百万ユーロとなりました。2024年第3四半期末現在の運用資産は、2024年第2四半期末現在は9,330億ユーロであったのに対し、過去最高の9,630億ユーロとなりました。これは、主にパッシブ商品および債券商品への純資金流入が180億ユーロと、四半期ベースで過去2番目に高い水準となったことならびに市場水準の上昇によるプラスの影響によるものでした。2024年年初からの9カ月間の純収益は、マネジメント・フィーが5%増加して18億ユーロとなり、運用報酬および取引手数料の前年同期の87百万ユーロから40百万ユーロへの減少を上回ったことにより、前年同期から8%増加して19億ユーロとなりました。運用資産は9,630億ユーロであり、2023年第3四半期末現在から1,030億ユーロ増加しました。


費用:調整済コストは、2024年の四半期コストガイダンスに沿った水準を維持

2024年第3四半期の利息以外の費用は、2023年第3四半期の52億ユーロから8%減少し、47億ユーロとなりました。かかる減少は主に、前述のポストバンク訴訟引当金の戻入れ約440百万ユーロを反映したものです。営業関連以外のコスト合計1は、302百万ユーロのマイナスとなりました。ポストバンク訴訟引当金の戻入れは、2024年第3四半期のその他の事項に関連する訴訟引当金88百万ユーロならびに再編および退職費用42百万ユーロによって一部相殺されました。ポストバンク訴訟引当金の戻入れを除く利息以外の費用は、前年同四半期からほぼ横ばいの52億ユーロでした。

2024年第3四半期の調整済コストは、50億ユーロで、2024年の四半期調整済コストガイダンスに3四半期連続で沿った水準で、2023年第3四半期から2%増加となりました。報酬関連費用は、賃金の増加、雇用を含む戦略的成長に関する取組み、ヌミスの買収および変動報酬の発生額の増加により、予想どおり増加しましたが、当行のテクノロジー・プラットフォームの合理化に伴う費用の削減、および専門的サービス費用の削減により、一部相殺されました。

2024年第3四半期末現在、内部の従業員(常勤相当)は、2024年第3四半期中に766名増加し、90,236名となりました。かかる増加は、2024年第3四半期中に当行に入行した1,000名を超える新卒者の雇用、その他の戦略的雇用および外部スタッフの継続的な内部雇用を反映したものです。これらの影響は、2024年第3四半期における離職者(業務効率化施策による離職者を含みます。)を上回りました。

2024年年初からの9カ月間の利息以外の費用は、前年同期から3%増加して168億ユーロとなりました。ポストバンク訴訟の影響を除く利息以外の費用は、前年同期の利息以外の費用から2%減少し、158億ユーロとなりました。調整済コストは、1%減少して151億ユーロとなり、2024年通年の調整済コストを四半期当たり50億ユーロとする、当行の調整済コストガイダンスに沿う水準となりました。


信用損失引当金:健全な基礎資産の質

2024年第3四半期の信用損失引当金は、494百万ユーロで、前年同四半期の245百万ユーロおよび2024年第2四半期の476百万ユーロからわずかに増加しました。正常債権(ステージ1およびステージ2)に対する引当金は、2024年第2四半期の35百万ユーロから減少し、12百万ユーロとなりました。これは、マクロ経済が軟調となる予測およびオーバーレイの再調整を反映したもので、2024年第2四半期以降のポートフォリオの変更により一部相殺されました。不良債権(ステージ3)に対する引当金は、2024年第2四半期の441百万ユーロから増加し、482百万ユーロとなりました。2024年第2四半期からの増加は、主にプライベート・バンクに起因し、今後数四半期で正常化すると予想されるポストバンク統合の残存影響を含んでいる一方、ポートフォリオ全体の質は、概ね安定しています。商業用不動産に関する引当金は2024年第2四半期と比較して34%減少し、2024年第4四半期に見込まれる売却に関する引当金が含まれています。

2024年年初からの9カ月間の信用損失引当金は、14億ユーロで、前年同期の10億ユーロから増加しました。この増加は、大規模な法人案件によるものですが、これらの案件にはヘッジによる一部の相殺効果が含まれています。また、ポストバンク統合の残存影響が今後大幅に減少する見通しであることや、2023年年初からの9カ月間と比較して商業用不動産の引当金が増加したことも影響しています。当行は、商業用不動産の安定化の兆しを見出しており、これは、今後の四半期における引当金のさらなる削減を後押しすると予想しています。


健全な自己資本、流動性および資金調達指標

2024年第3四半期の普通株式等Tier1(CET1)資本比率は、2024年第2四半期から13.5%上昇し、13.8%となりました。この上昇は、2024年第3四半期の収益が好調であったこと、および一部の負債性金融商品の未実現損益に関する当行の経過措置が適用されたことを反映したものです。これらのプラスの影響は、グローバル・ハウスバンク戦略の加速化の一環である前述の資本効率化施策による削減額を差し引いたリスク・ウェイテッド・アセット(RWA)(主に市場リスクおよび信用リスクRWA)の増加を上回りました。ドイツ銀行は最近、追加の自社株の買戻しの承認をECBに申請しました。

2024年第3四半期のレバレッジ比率は4.6%となり、2024年第2四半期と同水準となりました。2024年第3四半期の資本の変動によるプラスの影響は、2024年第3四半期におけるトレーディング資産によるレバレッジ・エクスポージャーの増加の影響により相殺されました。

2024年第3四半期末現在の流動性カバレッジ比率は、2024年第2四半期末と比較して同水準の135%で、安定しています。これは規制要件である100%を上回り、余剰額は600億ユーロでした。安定調達比率は、122%となり、当行のガイダンス範囲である115%から120%の範囲を上回り、要件に対する余剰額は1,120億ユーロとなりました。預金は、2024年第3四半期において90億ユーロ増加し、6,500億ユーロとなりました。


サステナブル・ファイナンス:2020年以降の累積取引高は3,520億ユーロに到達

2024年第3四半期のサステナブル・ファイナンスおよびESG投資の取引高(DWSを除きます。)3は300億ユーロとなり、2020年1月1日以降の累積取引高は3,520億ユーロとなりました。2024年第3四半期の取引高には、ESG基準をドイツ銀行のドイツ年金制度に統合したことによる100億ユーロの一時的拠出が含まれており、これは「コーポレートおよびその他(C&O)」に計上されています。2024年第3四半期におけるドイツ銀行の各事業部門の取引高は、以下のとおりでした。

  • コーポレート・バンク:サステナブル・ファイナンスの取引高は20億ユーロとなり、2020年1月1日以降の当事業部門の累積取引高を650億ユーロに引き上げました。
     
  • インベストメント・バンク:サステナブル・ファイナンスの取引高40億ユーロおよびサステナブル関連資本市場発行高110億ユーロにより150億ユーロとなり、2020年1月1日以降の当事業部門の累積取引高を2,110億ユーロに引き上げました。
     
  • プライベート・バンク:ESG運用資産および新規貸出しにおける30億ユーロの増加により、2020年1月1日以降のプライベート・バンクの累積取引高を660億ユーロに引き上げました。

2024年第3四半期における主な取引は、以下のとおりです。

  • ウニパーSE向けのCO2削減目標および再生可能エネルギーの拡大を含む、サステナビリティに連動した30億ユーロのリボルビング・クレジット・ファシリティへ参加しました。
     
  • セネガル共和国(経済・計画・協力省を代表)向けに、227百万ユーロの資金調達パッケージを提供しました。当行は、貸手、ファシリティ・エージェントおよび単独主幹事を務めました。かかるプロジェクトでは、100,000基の太陽光発電式街灯の供給、設置およびメンテナンスが行われ、4,000キロメートルをカバーし、年間22,500トンのCO2排出量を削減します。
     
  • 北米のクリーンエネルギー分野をリードするスウィフト・カレント・エナジーの主幹事として、300百万ドルのシニア担保付リボルビング・クレジット・ファシリティを取りまとめました。かかるファシリティは、風力、太陽光およびエネルギー貯蔵プロジェクトのパイプラインのための柔軟性のある成長資金をスウィフト・カレント・エナジーに提供します。
     
  • ミュンヘン市初の300百万ユーロの7年物グリーンボンドについて、共同ESGコーディネーターとしての役割を果たしました。また、ドイツの都市がグリーンボンドを発行するのも初めてのことでした。取得資金は、ミュンヘン市のグリーンボンド・フレームワークにおける適格グリーン・プロジェクトに充てられます。
     
  • ドイツ復興金融公庫(KfW)の30億ユーロの5年物グリーンボンドについて、共同主幹事の役割を果たしました。KfWは、モーニングスター・サステナリティクスによるセカンド・オピニオンを取得した「KfWによるグリーンボンド」のフレームワークに従い、当該ボンドの取得資金と同額を新規の適格グリーン・プロジェクトの資金調達に充当します。

ESG格付の改善:2024年第3四半期において、ドイツ銀行のMSCI ESG格付はAからAAに引き上げられました。さらに、10月には、当行のS&Pグローバル・サステナブル1格付が100点満点中54点から12点引き上げられ、66点となりました。これにより、ドイツ銀行は現在、「多角的な金融サービスおよび資本市場」カテゴリーで上位10%に位置付けられています。2024年年初から当四半期末まで、ドイツ銀行のサステナビリティへの取組みについて、以下の五つの改善が主要な独立機関から認められています。

  • S&Pグローバル・サステナブル1:ドイツ銀行のコーポレート・サステナビリティ評価(CSA)のスコアが100点満点中54点から66点に改善されました。
     
  • MSCI:当行の格付は、9月にA(7.1)からAA(8.5)に引き上げられ、これによりドイツ銀行はサブインダストリー・カテゴリー(投資銀行業務およびブローカー業務)の上位20%に位置付けられました。
     
  • サステナリティクス:当行のスコアは、8月に27.9から22.9に改善し、ドイツ銀行は「中程度のリスク」グループの下限に位置付けられました。

  • CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト):ドイツ銀行は、2月に12のサブカテゴリーのうち七つで評価を上げ、八つのカテゴリーで「A」評価を獲得し、B/マネジメント評価を維持しました。
     
  • ISS ESG:ドイツ銀行は、1月にC/プライムからC+/プライムに引き上げられました。



1 本項目およびその他のGAAP以外の財務的測定尺度の詳細については、2024年第3四半期補足財務データ(英文)の15頁から21頁の「GAAP以外の財務的測定尺度」および2024年9月30日に終了した期間に関する収益報告書(英文)の56頁から62頁の「GAAP以外の財務的測定尺度」をそれぞれご参照ください。

2 銀行業務取引による純利息収益が収益全体の重要な部分を占めている事業セグメント

3 累積ESG取引高には、コーポレート・バンク、インベストメント・バンク、プライベート・バンクならびにコーポレートおよびその他における、2020年1月1日から当四半期末までのサステナブル・ファイナンス(フロー)および投資(ストック)が含まれています。対象となる商品には、資本市場における発行(ブックランナーを務めた分のみ)、サステナブル・ファイナンス、当四半期末現在の運用資産および当四半期末現在の年金制度資産(総資産)が含まれます。累積取引高および目標には、DWSにより別個に報告される、DWSのESG運用資産は含まれません。



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