プレスリリース February 2, 2023

ドイツ銀行、2022年に税引前利益56億ユーロを計上

2022年通年の税引前利益は、65%増加し、過去15年間で最高の56億ユーロ

  • 純収益は、前年から7%増加し、272億ユーロ
  • 利息以外の費用は、前年から5%減少し、204億ユーロ
  • 費用収益比率は、2021年通年の85%から減少し、75%
  • 改革費用および銀行税を除く調整済コスト1は、2021年通年から変わらず、190億ユーロ(為替レートの変動を調整したベースでは、前年から3%減少)
  • 信用損失引当金は、貸出平均残高に対する割合は25ベーシスポイントで、12億ユーロ

2022年通年の純利益は、前年の2倍超となり、2007年以来最高の57億ユーロ

  • 税務上の利益は、好調な米国の業績による繰延税金資産の評価調整額により、14億ユーロ
  • 予定配当は、2021年と比べて50%増配の1株当たり0.30ユーロ

2022年通年の主要な財務目標の実現

  • 税引後平均有形株主資本利益率(RoTE)1は、税引後平均株主資本利益率(RoE)1が8.4%で、9.4%
  • コア・バンクの税引後RoTE1は、RoE1が10.0%で、11.3%
  • 普通株式等Tier1(CET1)資本比率は13.4%
  • レバレッジ比率は4.6%

コア・バンクの2022年通年の税引前利益は、前年から37%増加し、65億ユーロ

  • 純収益は、7%増加し、272億ユーロ
  • 利息以外の費用は、3%減少し、195億ユーロ

キャピタル・リリース・ユニットによる、2022年通年の継続的なリスク削減およびコスト削減の実現

  • レバレッジ・エクスポージャーは、前年から43%減少し、220億ユーロ
  • 利息以外の費用は、36%減少し、922百万ユーロ

2022年第4四半期の税引前利益は、前年同四半期の82百万ユーロから9倍超増加し、775百万ユーロ

  • 純利益は、米国の税務上の利益を含めると、20億ユーロ
  • 税引後RoTE1は、税引後RoE1が11.7%で、13.1%
  • 純収益は、前年同四半期から7%増加し、63億ユーロ
  • 利息以外の費用は、前年同四半期から7%減少し、52億ユーロ
  • 改革費用および銀行税を除く調整済コスト1は、2%減少し、48億ユーロ(為替レートの変動を調整したベースでは、4%減少)

チーフ・エグゼクティブ・オフィサーのクリスティアン・ゼーヴィングは、次のように述べています。「過去3年半にわたり、当行はドイツ銀行の改革に成功しました。」「事業を中核の強みに再び集中させたことにより、当行は、利益率を大幅に上げ、バランスを一層良くし、コスト効率をより高くしました。2022年に、当行が過去15年間で最高の業績を上げたことが、これを証明しています。当行戦略を規律正しく遂行したことで、当行は非常に困難な状況下でお客様をサポートすることができており、強固なリスク統制および健全な資本管理による当行の回復力を証明しております。その結果、当行は、今後数年にわたり持続可能な成長および株主の皆様への利回りを実現するための体制が整っていると言えるでしょう。」

ドイツ銀行(銘柄コードXETRA:DBKGn.DB/NYSE:DB)は、本日、2007年以来最高の通期純利益(税引前および税引後ともに)を計上した旨を発表しました。

2022年通年の税引前利益は56億ユーロで、2021年から65%増加しました。これは、利息以外の費用が前年から5%減少したことにより純収益が7%増加したことを反映しており、その結果費用収益比率は2021年の85%から減少して75%となりました。

2022年通年の純利益は57億ユーロで、前年の2倍を超えました。これには、当行の米国事業が引き続き好調であったことを反映した、前年の274百万ユーロと比較して、2022年末における14億ユーロの繰延税金資産の評価調整額の増加が含まれています。この調整の影響を除くと、2022年通年の実効税率は24%となります。

税引後平均有形株主資本利益率(RoTE)1は、2021年の3.8%から増加し、9.4%でした。税引後RoE1は、前年の3.4%から増加し、8.4%でした。希薄化後1株当たり収益は、2021年の0.93ユーロから増加して2.37ユーロとなり、経営陣は、2023年の年次株主総会に対して、2021年の1株当たり0.20ユーロから増配して、2022年通年には1株当たり0.30ユーロの配当を推奨する予定です。

2022年第4四半期において、税引前利益は、2021年第4四半期の82百万ユーロから9倍超増加し、775百万ユーロとなりました。これには、純収益が前年同四半期から7%増加し、利息以外の費用が前年同四半期から7%減少したことが反映されています。当四半期は、イタリアのドイチェ・バンク・ファイナンシャル・アドバイザーズの売却による約310百万ユーロの利益によりプラスの影響を受けました。純利益は、2021年第4四半期の315百万ユーロから増加し、20億ユーロとなりました。これには、前述のプラスの税効果が反映されています。この利益を除くと、当四半期の実効税率は29%になります。第4四半期の税引後RoTE1は前年同四半期の1.1%から13.1%に増加し、税引後RoE1は11.7%となりました。

キャピタル・リリース・ユニットは、2019年から2022年末までのリスク削減およびコスト削減を実現し、2023年第1四半期以降は独立したセグメントとして報告されなくなります。残存するポートフォリオ、資源および従業員については、コーポレートおよびその他(C&O)セグメントで報告される予定です。

チーフ・フィナンシャル・オフィサーのジェームス・フォン・モルトケは、次のように述べています。「当行の2022年の業績は、ドイツ銀行の改革への取組みの成果を表しています。」「当行は、中核ビジネスの収益拡大と継続的なコスト削減を実現しました。当行のリスク引当金は、当年に厳しい状況があったにもかかわらず、ガイダンスに沿った水準にあります。当行のバランスシートのリスク削減に注力した結果、自己資本比率は堅調に推移し、また、キャピタル・リリース・ユニットの改革行程の完了は、当行の改革の実施において重要なマイルストーンとなりました。これらはすべて、当行の2025年の目標に向けた良い機運を示しています。」


コア・バンク:税引前利益は37%増加して65億ユーロ

キャピタル・リリース・ユニットを含まないコア・バンクの2022年通年の税引前利益は、前年から37%増加して65億ユーロとなり、2019年のコア・バンクの成立以来最高となりました。銀行税が2021年と比較して約200百万ユーロ増加したにもかかわらず、純収益が7%増加して272億ユーロとなったことおよび利息以外の費用が3%(為替レートの変動を調整したベースでは5%)減少したことが、増益の要因です。2022年の税引後RoTE1は、2021年の6.4%から増加して、11.3%となりました。これは、9%を超えるという目標に沿っています。2022年通年のコア・バンクの費用収益比率は、2021年の79%から改善して71%となりました。

コア・バンクの収益の成長および多様化

コア・バンクの税引前利益に対する中核ビジネスの寄与は以下のとおりでした。

  • コーポレート・バンク: 10億ユーロであった2021年の水準の2倍超となる21億ユーロ、税引後RoTE1は12.5%、費用収益比率は62%
  • インベストメント・バンク: 6%減少し、35億ユーロ、税引後RoTE1は9.2%、費用収益比率は62%
  • プライベート・バンク: 2021年の355百万ユーロから5倍超増加し、20億ユーロ、税引後RoTE1は10.6%、費用収益比率は72%
  • アセット・マネジメント: 前年から27%減少し、598百万ユーロ、税引後RoTE1は17.1%、費用収益比率は70%

2022年第4四半期では、コア・バンクの税引前利益は、2021年第4四半期の水準の2倍超となる971百万ユーロとなりました。この成長には、純収益が7%増加したことおよび利息以外の費用が4%減少したことが反映されています。コア・バンクの税引後RoTE1は、前年同四半期の3.4%から増加して14.9%となりました。他方、費用収益比率は、前年同四半期の88%から減少して79%となりました。


キャピタル・リリース・ユニット:リスク削減およびコスト削減を通じた資本増加

キャピタル・リリース・ユニットは、2022年にさらなるリスク削減およびコスト削減を実現しました。2022年末までに、レバレッジ・エクスポージャーは220億ユーロに減少しました。これは、2021年末から43%、2019年半ばのキャピタル・リリース・ユニットの創設時から91%の減少です。リスク・ウェイテッド・アセット(RWA)は240億ユーロとなり、これは、前年から13%、キャピタル・リリース・ユニットの創設時から63%の減少であり、オペレーショナル・リスクRWAを除くと83%の減少です。2022年末現在、RWAの240億ユーロには、190億ユーロのオペレーショナル・リスクRWAが含まれていました。

キャピタル・リリース・ユニットの税引前損失は932百万ユーロとなり、2021年の税引前損失14億ユーロから32%減少しました。この改善の主な要因は、利息以外の費用が前年から36%減少して922百万ユーロとなったことです。2022年の改革費用を除く調整済コスト1は781百万ユーロで、約800百万ユーロというガイダンスに沿ったものでした。キャピタル・リリース・ユニットの通年の調整済コストは、改革前(2018年)の水準から77%、額にして約25億ユーロ削減されました。

2022年第4四半期では、キャピタル・リリース・ユニットの税引前損失は、前年同四半期から44%減少し、197百万ユーロとなりました。この改善の主な要因は、利息以外の費用が前年同四半期から49%減少したことです。

ドイツ銀行のCET1比率に対するキャピタル・リリース・ユニットの正味のプラスの影響は、2019年初頭から2022年末までで約45ベーシスポイントでした。これは、RWAの削減による累積的効果が、当該期間におけるキャピタル・リリース・ユニットの損失によるマイナスの影響を上回ったためです。同期間におけるキャピタル・リリース・ユニットによるレバレッジ・エクスポージャーの削減の正味のプラスの影響も、ドイツ銀行のレバレッジ比率に約55ベーシスポイント寄与しました。


純収益:2022年において「安定した収益」の事業が大きく進展

2022年通年の当行グループの純収益は、前年から7%増加し、272億ユーロとなり、また2022年第4四半期においては7%増加し、63億ユーロとなりました。2019年に開始した当行の改革の一環として事業範囲が縮小されたにもかかわらず、2022年通年および2022年第4四半期のいずれにおいても、2016年以来最高の収益となりました。中核ビジネスにおける収益の概要は以下のとおりです。

  • 2022年通年のコーポレート・バンクの純収益は、前年から23%増加し、63億ユーロとなりました。これは、金利の上昇、堅調な業績、事業成長ならびに為替レートの有利な変動に起因する純利息収益の39%の増加ならびに手数料およびフィー収益の7%の増加によるものでした。コーポレート・トレジャリー・サービスにおける24%の増加、機関投資家向けサービスにおける22%の増加およびビジネス・バンキングにおける19%の増加により、すべての事業分野が収益の増加に寄与しました。預金は2022年中に7%、額にして180億ユーロ増加した一方、引当金の控除前の貸出平均残高は2022年において7%、額にして90億ユーロ増加しました。2022年第4四半期における純収益は18億ユーロとなり、四半期としては2019年にコーポレート・バンクが創設されて以来最高の収益を計上しました。また、コーポレート・トレジャリー・サービスにおける26%の増加、機関投資家向けサービスにおける28%の増加およびビジネス・バンキングにおける51%の増加により、純収益は2021年第4四半期から30%増加しました。
     
  • 2022年通年のインベストメント・バンクの純収益は、2021年から4%増加し、100億ユーロとなりました。債券および為替(FIC)の収益は、前年から26%増加して89億ユーロと、10年間で最高となりました。金利、エマージング・マーケッツおよび外国為替における収益は、市場取引の活発化、顧客フローの伸びおよび厳格なリスク管理により大幅に増加した一方、ファイナンスの収益は、主に純利息収益の増加により増加しました。この増収は、2021年におけるディストレスト・ポジションの集中が生じなかったこと等を反映したクレジット・トレーディングの収益の減少を上回りました。オリジネーションおよびアドバイザリーの収益は、業界の手数料プールの減少およびレバレッジド債券資本市場における評価損を反映し、前年から62%減少して10億ユーロとなった一方、アドバイザリーの収益は、業界の手数料プールの減少を上回り、ほぼ同水準でした。当行は、ドイツにおけるM&Aで再び第1位となりました(出所:ディールロジック)。2022年第4四半期における純収益は、前年同四半期から12%減少し17億ユーロでした。FICの収益は、27%増加して15億ユーロと、10年を超える期間の第4四半期として最高の収益となりました。この増収を、オリジネーションおよびアドバイザリーの収益の前年同四半期からの71%の減少が上回りました。
     
  • プライベート・バンクの純収益は、前年から11%増加して92億ユーロとなりました。主に、上記のイタリアにおける売却益および2021年4月の金利合意に関するドイツ連邦裁判所(BGH)の決定に関する逸失収益の影響の減少といった特定項目を調整したベースでは、収益は6%増加しました。増収は、金利の上昇、為替レートの変動および取引高の増加によるものでした。新規取引高は、2022年において410億ユーロとなりました。これは、預金および投資商品を含む運用資産における純資金流入300億ユーロ、ならびに顧客への純新規貸出金110億ユーロで構成されます。プライベート・バンク(ドイツ)の純収益は、前年から6%増加して53億ユーロとなりましたが、BGHの決定による影響を調整したベースでは、4%の増加となりました。インターナショナル・プライベート・バンクの純収益は、前年から19%増加して38億ユーロとなりましたが、イタリアにおける売却益およびサル・オッペンハイムのワークアウト業務で構成されるその他の特定項目を調整したベースでは、9%増加しました。2022年第4四半期のプライベート・バンクの純収益は、2021年第4四半期から23%増加して25億ユーロとなりましたが、特定項目およびBGHの決定による影響を調整したベースでは10%増加した一方、運用資産への純資金流入は50億ユーロとなりました。プライベート・バンク(ドイツ)の収益は、前年同四半期から7%増加して14億ユーロとなった一方、インターナショナル・プライベート・バンクの収益は、前年同四半期から49%増加して12億ユーロとなり、またイタリアにおける売却益およびその他の特定項目を調整したベースでは、10%増加しました。
     
  • アセット・マネジメントの純収益は、前年から4%減少し、26億ユーロとなりました。マネジメント・フィーは、オルタナティブにおける報酬の増加がアクティブ商品およびパッシブ商品からの収益に対するマイナスの市場の影響により一部相殺されたことを受けて、4%増加しました。2021年第4四半期に計上されたマルチアセット資金に係る多額の運用報酬が2022年においては生じなかったことを一部反映した、運用報酬の前年からの大幅な減少が、マネジメント・フィーの成長および為替レートの変動によるプラスの影響を上回りました。運用資産は、主に市場の下落により、2021年末現在から11%減少し、2022年末現在で8,210億ユーロとなりました。200億ユーロの純資金流出を、2022年中の220億ユーロのプラスの為替レートの影響が上回りました。2022年第4四半期における純収益は、主に上記の多額の運用報酬が生じなかったことを反映した運用報酬の大幅な減少により、前年同四半期から23%減少し、609百万ユーロとなりました。2022年第4四半期の運用資産は、120億ユーロ減少しました。この中には、20億ユーロの純資金流出が含まれていました。


利息以外の費用の継続的な削減

利息以外の費用は、前年から5%減少し、204億ユーロとなりました。これは一部には、ドイツ銀行が2019年に発表された改革の取組みを完了したことから、改革費用の大幅な減少を反映しています。これは、前年から38%、額にして約200百万ユーロの銀行税の増加を上回るものです。改革費用および銀行税を除く調整済コスト1は190億ユーロで、実質的に前年から横ばいであり、為替レートの変動を調整したベースでは3%の減少となります。報酬関連費用の増加3%は、外注業務関連コストおよび施設関連支出の削減を伴う当行の継続的なコスト削減努力を反映して、IT関連費用および専門的サービス費用を含む報酬費用以外の費用の減少により相殺されました。

改革期間内に、改革費用および銀行税を除く調整済コスト1は、2018年の221億ユーロから30億ユーロ超削減されています。これは、従業員の規模および構成の変化に起因して、約10億ユーロの報酬関連費用の削減、改革中の累積支出が約150億ユーロであったにもかかわらず、約5億ユーロのIT関連支出の削減、約5億ユーロの専門的サービス費用の削減および10億ユーロ超のその他の項目(建築コスト、事業税と保険費用、旅費とマーケティング費用を含む。)の削減を反映するものでした。

2022年第4四半期の利息以外の費用は、2021年第4四半期から7%減少し、52億ユーロとなりました。当四半期の利息以外の費用には、アセット・マネジメントにおける歴史的な買収に関連する無形資産の減損68百万ユーロが含まれています。利息以外の費用は、一定の訴訟ならびに規制執行の問題における和解およびその他の進展も反映しており、これらには、制裁ならびに禁輸措置およびAMLコンプライアンスに関連する事前の命令および和解の遵守について、またリスク管理問題に関連する是正の合意および義務についての問題を解決するための継続的な規制当局との協議が含まれます。改革費用および銀行税を除く調整済コスト1は48億ユーロで、2%減少し、為替レートの変動を調整したベースでは4%の減少となります。報酬関連費用は、為替レートの変動を調整したベースでは減少するものの、前年同四半期から実質的に安定していました。一方、IT関連費用、専門的サービス費用およびその他の費用はすべて前年同四半期と比べて減少しました。

2022年末現在の従業員(常勤相当)は84,930名で、2022年第4四半期中に374名増加しました。この増加は主に、当四半期に455名の従業員(常勤相当)の増加となった外部スタッフの継続的な内部雇用を反映しています。


引き続きより困難なクレジット環境にある信用損失引当金

2022年通年の信用損失引当金は、2021年通年の515百万ユーロから増加し、12億ユーロとなりました。前年からの推移は、2022年の大半において、ウクライナでの戦争を背景にマクロ経済状況が一段と困難を増したことを反映しており、一方2021年には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する制限の緩和に伴う経済回復の恩恵を受けました。2022年3月に提供されたガイダンスに沿い、引当金の貸出平均残高に対する割合は25ベーシスポイントとなりました。不良債権(ステージ3)に対する引当金は10億ユーロで、地域およびセグメントに分散しています。正常債権(ステージ1およびステージ2)に対する引当金は204百万ユーロで、当年の大半を通じたマクロ経済予測の悪化のあおりを受けました。

2022年第4四半期の信用損失引当金は、前年同四半期の254百万ユーロから増加し、351百万ユーロとなりました。これは、ステージ3に対する引当金390百万ユーロならびにステージ1およびステージ2に対する引当金の39百万ユーロの純戻入れから構成されます。当四半期の引当金は、過去の期間からの上乗せの戻入れおよび当四半期末にかけてのマクロ経済予測の安定化の恩恵を受けました。前年同四半期からの増加は、特定の個別の状況が要因であり、ポートフォリオ全体のより広範な傾向を反映したものではありません。


2022年通年におけるロシアに対するエクスポージャーの大幅な縮小の継続

2022年通年において、ドイツ銀行は、ロシアに対するそのクレジット・エクスポージャーを大幅に縮小しました。貸出金の総エクスポージャーは42%縮小して806百万ユーロとなり、一方、貸出金の純エクスポージャーは36%削減して379百万ユーロとなりました。追加的な偶発リスクは90%縮小して154百万ユーロとなりました。これは、2021年末現在の10億ユーロから減少して78百万ユーロとなった未利用のコミットメント(契約に基づく引出しの保護および多国籍企業に対する親会社による保証により大幅に軽減されました。)および2022年中、当年の大幅なロールオフ後に86%減少して76百万ユーロとなった保証から構成されました。ドイツ銀行は、エクスポージャーのさらなる縮小に引き続き専念しています。


自己資本、レバレッジ比率および流動性は目標に沿った水準を維持

2022年第4四半期末のCET1比率は、2022年第3四半期末の13.3%から上昇して13.4%となりました。この上昇は、第4四半期の収益による資本へのプラスの影響を反映したものですが、その大部分は繰延税金資産、配当金およびその他Tier1資本証券(AT1証券)のクーポンの規制上の控除により相殺されました。為替レートの変動による若干のプラスの影響は、RWAの変動による影響(主にマーケット・リスクRWAの上昇)により相殺されました。CET1比率は、2019年第2四半期の改革の開始以来、当行の最低目標水準である12.5%を上回り続けています。

レバレッジ比率は、2022年第3四半期末現在の4.3%から上昇して2022年第4四半期末現在では4.6%となり、当行の目標に沿った形となりました。前四半期比の上昇は、為替レートの変動、季節的なトレーディング活動の減少によるレバレッジ・エクスポージャーの低下ならびに2022年第4四半期の収益および11月のAT1証券の発行によるTier1資本の増加のプラスの影響を反映しており、前述の規制上の控除により一部相殺されました。

2022年第4四半期末現在の流動性準備金は、2022年第3四半期末の2,620億ユーロからわずかに減少して、2,560億ユーロとなりました。これには、質の高い流動性資産2,190億ユーロが含まれます。流動性カバレッジ比率は142%となり、規制要件である100%を上回り、超過額は640億ユーロとなりました。安定調達比率は、当行の目標範囲である115%~120%の上限値である119%となり、超過額は要求水準を上回り980億ユーロとなりました。


2025年の目標を再確認

ドイツ銀行は、2025年に向けた財務目標および資本目標を再確認しました。当行は、RoTE1を10%超、2021年からの年平均収益成長率を3.5%から4.5%、費用収益比率を62.5%未満とすることを目標としています。さらに、当行は、2025年のCET1比率を13%程度とすること、2025年以降の配当性向を50%とする目標を再確認し、2021年から2025年の会計年度に関して、株主への資本分配を80億ユーロとすることを目標としています。


サステナブル・ファイナンス:累積取引高は目標を上回る

2022年第4四半期の環境・社会・ガバナンス(ESG)関連ファイナンスおよび投資の累積取引高2は180億ユーロとなりました。ドイツ銀行グループ(DWSを除く)の2020年1月1日からの累積取引高は2,150億ユーロとなり、2021年末の1,570億ユーロから増加しました。これは、2022年の厳しい環境下にもかかわらず、2022年末までに累積取引高を2,000億ユーロとする当行の目標を上回っています。2022年の取引高には、2022年8月に導入された新たなMiFID規則により、運用資産の一部がサステナブル・ファイナンス開示規則(SFDR)の手法から再分類されたことによる純減の調整が含まれています。

2022年第4四半期における事業部門別の取引高の合計額および2020年1月1日からの事業部門別の累積取引高は以下のとおりです。

  • コーポレート・バンク:サステナブル・ファイナンスの取引高は50億ユーロとなり、コーポレート・バンクの累積取引高は400億ユーロ
  • インベストメント・バンク:サステナブル・ファイナンスの取引高およびサステナブル関連資本市場発行高は130億ユーロとなり、累積取引高は1,280億ユーロ
  • プライベート・バンク:2022年第4四半期の取引高は10億ユーロ。プライベート・バンクの2022年末現在の累積取引高は480億ユーロで、内訳は、貸出金100億ユーロ、ESG投資370億ユーロ

2023年3月2日、ドイツ銀行は第2回サステナビリティ・ディープ・ダイブを開催する。チーフ・エグゼクティブ・オフィサーのクリスティアン・ゼーヴィング、チーフ・サステナビリティ・オフィサーのヨルク・アイゲンドルフおよびその他のシニア・エグゼクティブが、当行の戦略、進捗状況および見通しに関する最新情報を提供します。

1 本項目およびその他のGAAP以外の財務的測定尺度の詳細については、2022年第4四半期補足財務データ(英文)の17頁から25頁の「GAAP以外の財務的測定尺度」をご参照ください。

2 累積ESG取引高には、2021年5月20日開催の当行のサステナビリティ・ディープ・ダイブでの決定に従い、コーポレート・バンク、インベストメント・バンクおよびプライベート・バンクにおける、2020年1月1日から2022年12月31日までのサステナブル・ファイナンス(フロー)および投資(ストック)が含まれています。対象となる商品には、資本市場における発行(ブックランナーを務めた分のみ)、サステナブル・ファイナンスおよび2022年12月31日現在の運用資産が含まれます。累積取引高および目標には、DWSにより別個に報告される、DWSのESG運用資産は含まれません。


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関連リンク:

ドイツ銀行グループ(グローバル)の会社概要

ドイツ銀行 四半期決算