顧客の資金需要に応えつつ、バランスシートの健全性を維持
コア・バンクの増収増益により当行グループの利益が増加
コスト削減および戦略的改革の実施を継続
新型コロナウイルス感染症に対処する顧客を支援
CEOのクリスティアン・ゼーヴィングは、次のように述べています。「当行は、現在の危機的環境の中にあって堅調な業績を示し、すべての中核事業において積極的に顧客支援を実施しました。保守的なバランスシート管理のおかげで、当行は欧州において最強の経済を持つ国の有力銀行として、現在の環境において強い基盤に基づいて舵を取ることができます。多大なる献身と柔軟性を示してくれた当行の従業員に心から感謝の意を表したいと思います。当行の顧客、地域社会そしてお互いのために当行が果たした役割について誇りに思います。」
ドイツ銀行(銘柄コードXETRA:DBKGn.DB/NYSE:DB)は、2020年第1四半期において、コア・バンクにおける増収とバランスシートの健全性の維持により、黒字となりました。自己資本は、引き続き規制上の最低水準を大きく上回りましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によるマクロ経済環境の悪化を受け、信用損失引当金は低水準にあった2019年と比べて増加しました。
当行グループの税引前利益は、5億300万ユーロの銀行税および1億7,200万ユーロの改革に関連する影響(税前)があったにもかかわらず、2億600万ユーロとなりました。改革に関連する影響の内訳は、改革費用の8,400万ユーロならびに再編および退職費用の8,800万ユーロでした。2020年第1四半期の純利益は、6,600万ユーロでした。
当行は戦略的改革を計画通り実施してきました。コア・バンクの収益および費用の実績は、継続的な改革の推進と戦略上の優先事項の実施を反映したものです。2019年から2022年までに想定されている改革に関連する影響総額のうち、73%が現時点で計上済みです。2020年第1四半期末現在の従業員数(常勤相当)は、2019年末から930人減少して86,667人となりました。
信用損失引当金は5億600万ユーロとなり、貸出金に対する割合は44ベーシスポイントで、これには新型コロナウイルス感染症に関連する約2億6,000万ユーロが含まれています。2020年第1四半期に計上された信用損失引当金により、貸倒引当金は増加して43億ユーロとなり、貸出金総額に対する割合は95ベーシスポイントでした。2020年通年の見通しでは、信用損失引当金の貸出金に対する割合を35から45ベーシスポイントと想定しています2。
キャピタル・リリース・ユニットを含まないコア・バンクの調整後税引前利益は、前年同四半期から32%増加し、11億ユーロでした。これは特定項目を除いたベースで収益が7%増加し、改革費用を除いた調整済コストが4%削減されたことによるものです。
キャピタル・リリース・ユニットは、7億6,700万ユーロの税引前損失を計上しましたが、これは当行の想定の範囲内でした。困難な状況にもかかわらず、同ユニットは資産削減を進展させました。2020年第1四半期において、レバレッジ・エクスポージャーは90億ユーロ減少して1,180億ユーロとなり、リスク・ウェイテッド・アセットは20億ユーロ減少して440億ユーロとなりました。
前例のない困難な状況の中で顧客を支援
かつてない困難な市場環境の中、当行のすべての中核事業が顧客支援に取り組みました。コーポレート・バンクは、ドイツ政府がスポンサーとなるドイツ復興金融公庫(KfW)の融資プログラムに関連して、顧客からの申請約5,200件(金額にして44億ユーロ)について支援しています。当行は、KfWおよび新型コロナウイルス感染症関連の案件について顧客に専門的助言を提供できるよう、ドイツ国内のネットワーク全体において約3,000人の当行従業員に対し研修を行いました。また、コーポレート・バンクは、企業に対する新規の信用供与のため、200億ユーロを充当しました。
インベストメント・バンクは、2020年3月中旬の新型コロナウイルス感染症の大流行以降、企業、自治体および各種機関による活動資金調達のためのデットファイナンスを支援し、1,500億ユーロを超える資金を調達しました。
プライベート・バンクは、ドイツ銀行の290の支店およびポストバンクの800ある全支店を合わせた、ドイツの銀行では最多となる支店網を通して、顧客からの直接のアクセスを可能とし、アドバイザーが電話やオンラインで助言するサービスを続けています。一日のログイン数は約250万回に達し、コールセンターの利用量は約30%増加、顧客のために処理された証券取引高は、最大で平均取引高の2倍以上となりました。ドイツ国内に1,200を超える代理店を擁する当行のドイツ国内モバイル販売ネットワーク(Mobiler Vertrieb)は、過去32年間で最多となる需要に対応してより徹底した顧客サービスを提供し、その売上高は前年同四半期から34%増加しました。
アセット・マネジメントは、DWSダイレクト(DWS Direkt)のチャネルを通じて顧客に対して助言し、その顧客取引量は平均取引量から50%増加するとともに、DWSウェブサイトおよびソーシャル・メディアを通じたデジタルの取引量は、それぞれ25%および32%増加しました。
当行は、世界各国の地域社会が新型コロナウイルス感染症に対処するにあたり、その支援を行っています。当行は575,000枚の医療用マスクを、フランクフルト、ベルリンおよびボンの各市に寄付しました。また、パンデミックで最も大きな影響を受ける人々を支援するため、従業員からの60万ユーロを超える寄付を食料やシェルターを提供する世界各国の慈善事業に送る仲介を行うとともに、当行自身も50万ユーロの寄付を行いました。インドでは、隔離室や家庭用サバイバルキットを提供し、Akshaya Patra Foundationと共同で、4つの都市においてホームレスの人々や日雇い労働者に対して100万食の食事を提供しました。
貸出金の増加にかかわらず健全なバランスシート
2020年第1四半期における非常に困難な経済および金融市場環境において、当行は保守的なバランスシート管理により顧客を支援することができました。リスク・ウェイテッド・アセットは、貸出金の250億ユーロ、率にして6%の増加などを反映して、170億ユーロ増加して3,410億ユーロとなりました。
2020年第1四半期末の普通株式等Tier1(CET1)資本比率は、2019年末の13.6%から減少して12.8%となりましたが、規制要件を約240ベーシスポイント上回りました。この減少は主に以下によるものです。
2020年第1四半期末の流動性準備金は、2019年末の2,220億ユーロから8%減少したものの、2,050億ユーロと高水準を維持しました。これは主に、当行が顧客からの需要に応じ、顧客による貸出コミットメントからの借入れが行われたことによりますが、流動性カバレッジ比率は133%と、規制要件を430億ユーロ、率にして33%上回る高水準を維持しました。
信用損失引当金は、保守的な引受基準、強固なリスク管理およびリスクが低く十分に多様化した貸出金ポートフォリオにより、貸出金の44ベーシスポイントとなりましたが、前記の新型コロナウイルス感染症の影響により前年同四半期からは増加しました。インベストメント・バンクの信用損失引当金は、格付の変更や、コミットされたクレジット・ファシリティからの借入れの増加、マクロ経済環境の見通しの見直しにより、貸出金の111ベーシスポイントとなりました。
2020年第1四半期終盤の困難な状況にかかわらず中核事業の収益は増加
2020年第1四半期の当行グループ全体の収益は64億ユーロとなり、2019年7月の株式トレーディングからの撤退の影響にかかわらず、前年同四半期とほぼ同水準となりました。コア・バンクの収益は64億ユーロで、当行の改革戦略の実施により、報告ベースおよび特定項目の影響を除外したベースのいずれにおいても前年同四半期から7%の増加となりました。
コーポレート・バンクの収益は、前年同四半期とほぼ同水準の13億ユーロとなりました。預金の金利改定の実施を含む戦略実施を引き続き進展させたことは、低金利環境の逆風が続いたことによる影響を相殺しました。
インベストメント・バンクの収益は、18%増加し、23億ユーロとなりました。これは、債券および為替(FIC)における13%の増加を主な要因とするもので、外国為替および金利の好調な増収が、クレジットにおける大幅な減収を相殺しました。金利において、当行は市場シェアを拡大し、3月には米国国債の電子トレーディングで第2位となりました(出所:ブルームバーグ)。オリジネーションとアドバイザリーの収益は、債券オリジネーションの増収がアドバイザリーの減収を相殺したため、8%増加しました。当行は、ドイツにおけるコーポレート・ファイナンス部門において、2014年以降最高となる14%近い市場シェアを獲得して、第1位に返り咲きました(出所:ディールロジック)。
プライベート・バンクの収益は、前年同四半期から2%増加して、22億ユーロとなりました。これはウェルス・マネジメントにおいて9%の増収、ワークアウト業務に関連する収益を除いたベースでは17%増収となったことによるもので、この増加はこれまでの戦略的採用などを反映したものです。プライベート・バンク(ドイツ)およびプライベート・アンド・コマーシャル・ビジネス(インターナショナル)においては、投資商品からの手数料収入が、低金利環境の逆風による影響の大部分を相殺しました。
アセット・マネジメントの収益は、マネジメント・フィーの9%の増加が、低金利環境による保証の公正価値に対するマイナスの変動により相殺されたことにより、前年同四半期とほぼ同水準となりました。2019年通年で250億ユーロの純資金流入があった後、2020年第1四半期は比較的穏当なレベルである20億ユーロの純資金流出となりました。
戦略に合わせてコスト削減を引き続き実施
2020年第1四半期の利息以外の費用は、前年同四半期から5%減少し、56億ユーロとなりました。調整済コストは、7%減少し、55億ユーロとなりました。
改革費用を除く調整済コストは、前年同四半期から8%減少して、55億ユーロとなりました。この調整済コストには、主に当行の単一破綻処理基金への5億300万ユーロの拠出に関する銀行税と、当行のプライム・ファイナンスのプラットフォームのBNPパリバへの譲渡に伴う9,800万ユーロの返還可能な費用が含まれます。
改革費用および銀行税を除く調整済コストは、49億ユーロとなり、前年同四半期との比較で9四半期連続で減少したことになります。当行は、改革費用およびBNPパリバへの上記事業の譲渡に伴う返還可能な費用を除く2020年の調整済コストを、195億ユーロとする目標を再確認しました。報酬費用の減少は人員削減によるもので、IT関連費用の減少はソフトウェアの償却費用が減少したことによるものでした。2020年第1四半期の銀行税は、前年同四半期から17%の減少となりました。
1 調整後税引前利益およびその他のGAAP以外の財務的測定尺度の詳細については、11頁から12頁の「GAAP以外の財務的測定尺度の使用について」をご参照ください。
2 当行の信用損失引当金の基礎となる予想信用損失額を見積もるため、当行は、当行の評価および欧州中央銀行(ECB)のガイダンスに基づき、今後3年間のGDP予測および失業率予測の平均値に基づいて外形的に計算を行っています。また一定のケースについては、新型コロナウイルス感染症対策に関連する債務不履行および猶予に関する欧州銀行監督機構(EBA)のガイダンスにも従っています。
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顧客の資金需要に応えつつ、バランスシートの健全性を維持
コア・バンクの増収増益により当行グループの利益が増加
コスト削減および戦略的改革の実施を継続
新型コロナウイルス感染症に対処する顧客を支援
CEOのクリスティアン・ゼーヴィングは、次のように述べています。「当行は、現在の危機的環境の中にあって堅調な業績を示し、すべての中核事業において積極的に顧客支援を実施しました。保守的なバランスシート管理のおかげで、当行は欧州において最強の経済を持つ国の有力銀行として、現在の環境において強い基盤に基づいて舵を取ることができます。多大なる献身と柔軟性を示してくれた当行の従業員に心から感謝の意を表したいと思います。当行の顧客、地域社会そしてお互いのために当行が果たした役割について誇りに思います。」
ドイツ銀行(銘柄コードXETRA:DBKGn.DB/NYSE:DB)は、2020年第1四半期において、コア・バンクにおける増収とバランスシートの健全性の維持により、黒字となりました。自己資本は、引き続き規制上の最低水準を大きく上回りましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によるマクロ経済環境の悪化を受け、信用損失引当金は低水準にあった2019年と比べて増加しました。
当行グループの税引前利益は、5億300万ユーロの銀行税および1億7,200万ユーロの改革に関連する影響(税前)があったにもかかわらず、2億600万ユーロとなりました。改革に関連する影響の内訳は、改革費用の8,400万ユーロならびに再編および退職費用の8,800万ユーロでした。2020年第1四半期の純利益は、6,600万ユーロでした。
当行は戦略的改革を計画通り実施してきました。コア・バンクの収益および費用の実績は、継続的な改革の推進と戦略上の優先事項の実施を反映したものです。2019年から2022年までに想定されている改革に関連する影響総額のうち、73%が現時点で計上済みです。2020年第1四半期末現在の従業員数(常勤相当)は、2019年末から930人減少して86,667人となりました。
信用損失引当金は5億600万ユーロとなり、貸出金に対する割合は44ベーシスポイントで、これには新型コロナウイルス感染症に関連する約2億6,000万ユーロが含まれています。2020年第1四半期に計上された信用損失引当金により、貸倒引当金は増加して43億ユーロとなり、貸出金総額に対する割合は95ベーシスポイントでした。2020年通年の見通しでは、信用損失引当金の貸出金に対する割合を35から45ベーシスポイントと想定しています2。
キャピタル・リリース・ユニットを含まないコア・バンクの調整後税引前利益は、前年同四半期から32%増加し、11億ユーロでした。これは特定項目を除いたベースで収益が7%増加し、改革費用を除いた調整済コストが4%削減されたことによるものです。
キャピタル・リリース・ユニットは、7億6,700万ユーロの税引前損失を計上しましたが、これは当行の想定の範囲内でした。困難な状況にもかかわらず、同ユニットは資産削減を進展させました。2020年第1四半期において、レバレッジ・エクスポージャーは90億ユーロ減少して1,180億ユーロとなり、リスク・ウェイテッド・アセットは20億ユーロ減少して440億ユーロとなりました。
前例のない困難な状況の中で顧客を支援
かつてない困難な市場環境の中、当行のすべての中核事業が顧客支援に取り組みました。コーポレート・バンクは、ドイツ政府がスポンサーとなるドイツ復興金融公庫(KfW)の融資プログラムに関連して、顧客からの申請約5,200件(金額にして44億ユーロ)について支援しています。当行は、KfWおよび新型コロナウイルス感染症関連の案件について顧客に専門的助言を提供できるよう、ドイツ国内のネットワーク全体において約3,000人の当行従業員に対し研修を行いました。また、コーポレート・バンクは、企業に対する新規の信用供与のため、200億ユーロを充当しました。
インベストメント・バンクは、2020年3月中旬の新型コロナウイルス感染症の大流行以降、企業、自治体および各種機関による活動資金調達のためのデットファイナンスを支援し、1,500億ユーロを超える資金を調達しました。
プライベート・バンクは、ドイツ銀行の290の支店およびポストバンクの800ある全支店を合わせた、ドイツの銀行では最多となる支店網を通して、顧客からの直接のアクセスを可能とし、アドバイザーが電話やオンラインで助言するサービスを続けています。一日のログイン数は約250万回に達し、コールセンターの利用量は約30%増加、顧客のために処理された証券取引高は、最大で平均取引高の2倍以上となりました。ドイツ国内に1,200を超える代理店を擁する当行のドイツ国内モバイル販売ネットワーク(Mobiler Vertrieb)は、過去32年間で最多となる需要に対応してより徹底した顧客サービスを提供し、その売上高は前年同四半期から34%増加しました。
アセット・マネジメントは、DWSダイレクト(DWS Direkt)のチャネルを通じて顧客に対して助言し、その顧客取引量は平均取引量から50%増加するとともに、DWSウェブサイトおよびソーシャル・メディアを通じたデジタルの取引量は、それぞれ25%および32%増加しました。
当行は、世界各国の地域社会が新型コロナウイルス感染症に対処するにあたり、その支援を行っています。当行は575,000枚の医療用マスクを、フランクフルト、ベルリンおよびボンの各市に寄付しました。また、パンデミックで最も大きな影響を受ける人々を支援するため、従業員からの60万ユーロを超える寄付を食料やシェルターを提供する世界各国の慈善事業に送る仲介を行うとともに、当行自身も50万ユーロの寄付を行いました。インドでは、隔離室や家庭用サバイバルキットを提供し、Akshaya Patra Foundationと共同で、4つの都市においてホームレスの人々や日雇い労働者に対して100万食の食事を提供しました。
貸出金の増加にかかわらず健全なバランスシート
2020年第1四半期における非常に困難な経済および金融市場環境において、当行は保守的なバランスシート管理により顧客を支援することができました。リスク・ウェイテッド・アセットは、貸出金の250億ユーロ、率にして6%の増加などを反映して、170億ユーロ増加して3,410億ユーロとなりました。
2020年第1四半期末の普通株式等Tier1(CET1)資本比率は、2019年末の13.6%から減少して12.8%となりましたが、規制要件を約240ベーシスポイント上回りました。この減少は主に以下によるものです。
2020年第1四半期末の流動性準備金は、2019年末の2,220億ユーロから8%減少したものの、2,050億ユーロと高水準を維持しました。これは主に、当行が顧客からの需要に応じ、顧客による貸出コミットメントからの借入れが行われたことによりますが、流動性カバレッジ比率は133%と、規制要件を430億ユーロ、率にして33%上回る高水準を維持しました。
信用損失引当金は、保守的な引受基準、強固なリスク管理およびリスクが低く十分に多様化した貸出金ポートフォリオにより、貸出金の44ベーシスポイントとなりましたが、前記の新型コロナウイルス感染症の影響により前年同四半期からは増加しました。インベストメント・バンクの信用損失引当金は、格付の変更や、コミットされたクレジット・ファシリティからの借入れの増加、マクロ経済環境の見通しの見直しにより、貸出金の111ベーシスポイントとなりました。
2020年第1四半期終盤の困難な状況にかかわらず中核事業の収益は増加
2020年第1四半期の当行グループ全体の収益は64億ユーロとなり、2019年7月の株式トレーディングからの撤退の影響にかかわらず、前年同四半期とほぼ同水準となりました。コア・バンクの収益は64億ユーロで、当行の改革戦略の実施により、報告ベースおよび特定項目の影響を除外したベースのいずれにおいても前年同四半期から7%の増加となりました。
コーポレート・バンクの収益は、前年同四半期とほぼ同水準の13億ユーロとなりました。預金の金利改定の実施を含む戦略実施を引き続き進展させたことは、低金利環境の逆風が続いたことによる影響を相殺しました。
インベストメント・バンクの収益は、18%増加し、23億ユーロとなりました。これは、債券および為替(FIC)における13%の増加を主な要因とするもので、外国為替および金利の好調な増収が、クレジットにおける大幅な減収を相殺しました。金利において、当行は市場シェアを拡大し、3月には米国国債の電子トレーディングで第2位となりました(出所:ブルームバーグ)。オリジネーションとアドバイザリーの収益は、債券オリジネーションの増収がアドバイザリーの減収を相殺したため、8%増加しました。当行は、ドイツにおけるコーポレート・ファイナンス部門において、2014年以降最高となる14%近い市場シェアを獲得して、第1位に返り咲きました(出所:ディールロジック)。
プライベート・バンクの収益は、前年同四半期から2%増加して、22億ユーロとなりました。これはウェルス・マネジメントにおいて9%の増収、ワークアウト業務に関連する収益を除いたベースでは17%増収となったことによるもので、この増加はこれまでの戦略的採用などを反映したものです。プライベート・バンク(ドイツ)およびプライベート・アンド・コマーシャル・ビジネス(インターナショナル)においては、投資商品からの手数料収入が、低金利環境の逆風による影響の大部分を相殺しました。
アセット・マネジメントの収益は、マネジメント・フィーの9%の増加が、低金利環境による保証の公正価値に対するマイナスの変動により相殺されたことにより、前年同四半期とほぼ同水準となりました。2019年通年で250億ユーロの純資金流入があった後、2020年第1四半期は比較的穏当なレベルである20億ユーロの純資金流出となりました。
戦略に合わせてコスト削減を引き続き実施
2020年第1四半期の利息以外の費用は、前年同四半期から5%減少し、56億ユーロとなりました。調整済コストは、7%減少し、55億ユーロとなりました。
改革費用を除く調整済コストは、前年同四半期から8%減少して、55億ユーロとなりました。この調整済コストには、主に当行の単一破綻処理基金への5億300万ユーロの拠出に関する銀行税と、当行のプライム・ファイナンスのプラットフォームのBNPパリバへの譲渡に伴う9,800万ユーロの返還可能な費用が含まれます。
改革費用および銀行税を除く調整済コストは、49億ユーロとなり、前年同四半期との比較で9四半期連続で減少したことになります。当行は、改革費用およびBNPパリバへの上記事業の譲渡に伴う返還可能な費用を除く2020年の調整済コストを、195億ユーロとする目標を再確認しました。報酬費用の減少は人員削減によるもので、IT関連費用の減少はソフトウェアの償却費用が減少したことによるものでした。2020年第1四半期の銀行税は、前年同四半期から17%の減少となりました。
1 調整後税引前利益およびその他のGAAP以外の財務的測定尺度の詳細については、11頁から12頁の「GAAP以外の財務的測定尺度の使用について」をご参照ください。
2 当行の信用損失引当金の基礎となる予想信用損失額を見積もるため、当行は、当行の評価および欧州中央銀行(ECB)のガイダンスに基づき、今後3年間のGDP予測および失業率予測の平均値に基づいて外形的に計算を行っています。また一定のケースについては、新型コロナウイルス感染症対策に関連する債務不履行および猶予に関する欧州銀行監督機構(EBA)のガイダンスにも従っています。
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